藍染めから学ばせていただいたこと
私に“生きるとは何か”を教えてくださったのは藍の草です。
藍の草から学ばせて頂いたことを書かせていただきます。
●藍草と付き合って
私たちは藍色に染められた衣類やタオルをつくらせて頂いております。
その藍色は藍草から色を頂きます。その藍草に対し、
「お前は俺にきれいな色をくれなければいけないのだぞ!」
という態度で藍草と付き合うと、藍草はいつかいなくなってしまいます。
藍草は傲慢な態度を許してくれません。対照的に、
のどが渇いたら水をあげ、
腹が減ったら肥料をあげ、
虫がついたらとってあげる。
藍草に思いやりを持って接すると、9月に藍草は私にきれいな色をくれます。
まわりの方が欲っすることを考え、
そのお手伝いさせていただくことができれば、
自分のまわりにすばらしい世界が開けることを、
私はこの藍草から学ばせて頂いております。
●草木は日本人に合う色を出してくださいます。
先人はすごいと思います。
自分たちを美しく見せてくださる色を草木の中に見つけました。
私達はその先人の真似をさせていただいております。
藍の葉に青い色を、
茜の値に朱色を、
紫草に紫色を見つけて、
染めた方がいらっしゃいました。
自然に頂いたその色こそ、
髪が黒くて瞳の黒い、黄色人種の日本人を美しく見せられる色です。
私達は草木の生命と引きかえにその色を頂いているのです。
●自然の素晴らしさ
地球が数億年の間、続くことができた理由をある方から教えて頂きました。
それは、死んでいく生物が土に還っていくことができたからだ、
という話でした。
最近では、我々は化学の力を借りて、
土に還らない物ばかりをつくり出してしまいました。
化学でつくりだした染料は人間と仲良くできず、
アレルギーやアトピーの原因を生み出しているそうです。
藍の甕の中でもまた、それと同じ現象が起きることがあります。
甕の中に、化学繊維の布を入れて染めようとしても、藍は布に付着しません。
自然の世界と化学の世界との拒絶反応です。
藍染めの体験を通すと、自然が私たちにくださる色の素晴らしさを感じることができます。